「今回のは半年前の介抱のお礼って事で。ね、だから彼女が嫉妬するから、って全部断っておいたから」
「ちょっ、ちょっと!」

 それって私が非難されるやつ!
 先程の美夏の様子を見る限り、恐らく名前もばっちり出してる。

「わざわざ誰かなんて言わなくてもいい話でしょう? 変に誤解されると私が困るんだけど!?」
「大丈夫だよ、上手く言ってるから」

 手をひらひらと振りながら、にじり寄る河村君から一歩下がる。

「だから今日から、よろしくね?」

 思わずごくりと喉が鳴ったのは、河村君の目が妙に攻撃的で怖かったから。……さ、流石オフェンス。攻撃力はグラウンドの外でも常備しているようです。