圭太の父親は弁護士だった。

 あの日、部屋の主が戻らなかった事をどこか面白く無さそうな顔で指摘してきた圭太に、河村君が説明してくれた事から、頼る事になった。

 具体的には叔父さんの知り合いの、こっちを拠点にしている人だけれど。
 混み入った話になった時も河村君は離れず傍にいてくれて、凄く心強かった。
 
 本当は受験生の圭太に聞かせる話じゃなかったのだろうけれど、きっと圭太には教えない方が気になって集中出来ないだろうから。と、河村君に説得されて話す事にした。
 
 ──で、
 それってストーカー予備軍じゃん! と慌てた圭太が叔父さんに相談してくれて、女の子の一人暮らしなんだからと叔母さんも慌ててしまって……