「は!?ジュン…!?」



「ふーん、好きになっちゃいそーかも。りの可愛いしー」



チャラい!すごくチャラい!


さっきまで全国大会目指してる体育会系キャラだったはずなのになぜ!?





「…やっぱ敬語に戻さない?」


「えー無理~!」





ケタケタ笑う嵐くんの声が静かな夜道に響く。





「あ、そーだりの。せっかくだし夕飯どっかで食ってかね?」



「夕飯?」





今日の夕飯は、魔王もバイトだから各自で済ますってことになっている。だから何の問題もない、けど……




「…いや、今日は家で食べる。ごめんね」



「マジかー、じゃ、また今度な!」





もしかしたら魔王、まだご飯食べてないかもって思ったら、自然と断りの言葉が出ていた。