地面にぶつかるひどい衝撃を覚悟したはずなのに



なぜか誰かに抱きとめられていた。





おそるおそる目を開けると、とびこんできたのは毒々しいほど真っ赤な髪の毛。






「…召使いの分際で俺様の手わずらわせてんじゃねーよ」





チッと不機嫌そうに舌打ちした魔王が、





「きゃっ!?」






乱暴な手つきで私を持ち上げる。






「ちょ、ちょっと私米俵じゃないんですけど…!!!」





今のカッコ。





魔王の肩に片手で担がれている。




前方の人に私のお尻丸見えじゃん…!?






「うっっせーな!黙ってろ石コロ庶民」



「ちょっ、怖っ、高!!おろして…!!」



「だからうっせんだよ髪の毛全部抜くぞオラ!!!」