「惚れ直した」



「っ!!!」





な、なんか魔王甘くないっ…!?





「え、えっとあの…魔王…私のこと好きってま、マジ…なのですか…?」



「はぁ?この期に及んでまだ疑ってるわけ?」





ス、と魔王のまとう温度が下がった。



ひいいい魔王君臨!!





「え、えっとその疑うとかというか大変恐れ多すぎるというかっ」



「あーもういいから、こわがんないで」





ふいっと顔を逸らす魔王。



その耳はちょっとだけ赤くて





繋いだ手にきゅ、と力がこめられる。






「…帰ろ、俺たちの家に」



「……はい」







こわいけど、



ほんとは全然こわくない、私の魔王様。





私もその優しくて大きな手を、そっと握り返した。