「はぁ…なんでもう朝なんだよ…マジウゼェ……」



“朝”という概念に文句を言いながら、とても不機嫌そうに自室からリビングに移動する魔王。




魔王と同居生活(召使い生活)をはじめて早3日。




私は毎日の朝食と夕飯作り、掃除等の家事を必死にこなしている。




幸い一人暮らしだったから家事は一通りできるし、そこまで嫌いでもなかったのが救い。




まぁ、このご飯を魔王が食べると思うと毎日激しい動悸に襲われるし、かなり一人暮らしのときよりは気使うけどね…。




魔王が険しい顔つきで、私が淹れたブラックコーヒーを口に運ぶ。




……いつものくるぞ…





私が覚悟を決めたその時






「ぅおぉおい!例のアレ持ってこいコラァ!」




魔王の迫力のありすぎる咆哮がアパートの一室に響き渡った。