召使いの朝は早い。




自分の身支度を済ましてから、朝ごはんの用意をする。



今日はトーストにサラダ、目玉焼き、そして…




ブラックコーヒー。







ちょうど朝食の用意ができたくらいで、魔王の部屋からスマホのアラームが爆音で鳴るのが聞こえてくる。




…なかなか止まないアラーム。





「…あのー。朝ですけど…」





死を覚悟しながら、命令通りベッドで眠っている魔王の肩を揺する。




魔王の形の良い瞳がゆっくり開いて…





「あぁ゛!?」





死!!!






飛びのいた私を鋭すぎる眼光で睨みつけること数秒。





「…まさか…朝か?」



「そそそそうです!!」





魔王の寝起きは悪い。