「うわあ…いい天気」




というわけで、普段はめったに立ち入ることもない屋上にやってきた。



授業中だからそこには当然誰もいなくて、



入れるか不安だったけど、ドアに鍵はかかっていなかった。





アスファルトにゴロンと寝転がる。




太陽で制服を乾かす作戦だ。





「太陽まぶしすぎ…」




バカみたいにいい天気だけど、私の気分はどんよりと沈んだまま。無意識のうちに漏れるため息は重い。




「はぁ…どうしよう、これから」





その時、





「へー、りのちんって授業とかサボるんだ?」



「っは!?」





聞き覚えのある声にガバッと体を起き上がらせて、後ろを振り向くと





「なんでここに!?」





宮前龍太郎がゆったりと歩いてきて、私の隣に座った。





「んー意味はない。強いて言うならサボり?」



「サボり、って、なんでコッチに」



「こっちのが自由なんだよねー、楽ってゆうか」



「はぁ…?」





相変わらず謎人だ。