「だってさ~、あの2人見てると妄想かきたてられるんだもん、魔王と白雪姫!」



瞳をキラキラさせながらそう言うのは佑奈だ。




「りのも思うでしょ?あの2人のキスシーンとか、想像するだけで絵画みたいじゃん」



…たしかに。絶対すっごく絵になる…!!!




「あ、りのちゃん今想像したねー?」




咲良ちゃんがイタズラっぽく笑う。




「な!それはだって!おも、思わず…!」




だってあの2人、ほんとにゲームとか童話から出てきたみたいに美しすぎるんだもん…!




ガコン、と無意識に自販機のボタンを押していた。



取り出してからハッと気づく。




「やばい、コーラ押しちゃった…!」


「いいじゃん、りの、コーラ好きでしょー?」




ミルクティーを飲みながら不思議そうな顔をする佑奈。




「だってコーラ高いもん。
一番安いお茶にするつもりだったのに…!」






「また40円ごときにケチッてんのか、お前」