「はぁ!?おまっ…何言ってんの?」



「じゃあ決まりね」




呉葉さんが肩にかかっていた髪の毛を払って、腕組をする。





「今日からしばらくここで暁と同棲させてもらうから」



「おい。誰と誰が同棲だ。ただの同居だろ!!!」





あ、なんだかんだ魔王も同居することは受け入れてくれたみたい。





ホッと胸を撫でおろすと同時に、すごい名案を思いついてしまった。





「あの…じゃあ私は、しばらくは出ていきますので!」





そうだよ!呉葉さんがどのくらいの期間同居するのかわからないけど、その間は私が出ていけばいい。



そうすれば布団問題も解決だし、私も婚前同居のお邪魔虫にならなくて済む!




バイトを再開できたおかげでしばらくネットカフェで寝泊りするお金くらいはあるし、少しなら佑奈の家にも泊めてもらえるかもしれないし。




我ながら天才!だと思いながらこの提案をしたのに




「はぁ?無理に決まってんだろ」




魔王に即却下された。