「あーら。そんなにびっくりすること?」
「えーうっそクレピョン、暁んちに住むの?」
部屋の奥から聞こえた声に目を向けると、ソファに座ってくつろぎながら、宮前龍太郎とうららさんが優雅に紅茶を飲んでいた。
「じゃあ俺もお泊りしちゃおっかな~」
「じゃあ、うららも〜」
「黙れ龍太郎!!!!」
「えーなんで俺だけ?うららちゃんは?」
「おい呉葉、何度も言わせんな、いい加減にしろ!」
宮前龍太郎を華麗に無視して魔王が吠えた。
「住むなんて俺はぜっってえ認めねー」
「なんで?いいじゃない別に、婚前同居っていうのも」
「よくねーわ。お前だってうさぎ小屋に住むのは嫌だろーが」
「まあね。この際別にマンション借りない?」
「一人で借りろ」
「もう、ほんっと冷たいんだから」
呉葉さんがプクッとほっぺを膨らませる。
呉葉さんがすると、まるでお人形さんみたいに可愛い。



