「ん?てか何あれ?」



その時、ミルクティーをさっそく飲んでいた佑奈が校門の方に目を向けて言った。



「んんー?」



私もオレンジジュースのパックにストローを突き刺しながらその視線を追いかける。すると、




「え…何あれ!?」



めちゃくちゃ長~い黒塗りの車の前に、うちの制服を着たものすごく美人な女の子、そのそばには明らかに執事と思われるようなお爺ちゃんが恭しく佇んでいた。




「え、何あれ。明らかに一般生徒じゃないよね…特別クラスの子だよね!?」


「でもあれうちの特別クラスの生徒じゃないよ。見たことないもん」




“特別クラスオタク”の佑奈が言うから間違いなさそう。



でも、だとしたら、あのお金持ちオーラありまくりな子は一体…?




「なんか面白そ~、見に行こっ、りの」



「え、ちょっと佑奈…!」





さっそく駆け出した佑奈の後を私も仕方なく追った。