……………沈黙。




なぜか眉をひそめた表情のままじっと私を見つめている魔王。





…もしかしてめちゃくちゃ怒ってる!?






「い、いやあの、別に今が好かれてないって言ってるわけじゃないですよ!?

おそれられてるってだけで影ではみんなイケメン~って騒いでるし「寝るわ」



「え!?」




突然立ち上がった魔王が、そのまま私に背を向けまっすぐ自分の部屋に向かって歩いていく。




え、なに突然!?やっぱり激怒モードなの!?





「あ、あのっ…」



「おや!」





ピタッと立ち止まった魔王が、なぜか突然そう叫んだ。




…は?




「オヤ…?」


「おや…」


「親…?」



「っ、だからつまり!!」






一瞬だけ振り向いた魔王の顔は



なぜかすごく赤かった。





「おやすみ!!!」