「かわいそうに……。痛かったでしょう……」

まるで小さな子どもに話しかけるような声でアリシアは言う。ジャックはドキドキと胸を高鳴らせながら「そんなことないよ……」と呟いた。

女性との関わりが極端に少ないため、こうして密室に入るとジャックの中で欲望が疼いていく。看守の部屋には監視カメラはないため、何をしても問題ないのだ。

「フフッ、そんな顔して。本当に可愛いわね」

アリシアに見つめられ、口付けを落とされる。ジャックもアリシアの頭の後ろに手を回し、満足するまで唇を貪るように奪った。舌を絡め合い、甘噛みをし、唇が離れるとプツリとつながっていた糸が切れる。

「アイシテル」

狂気的な目でアリシアは言い、ジャックの背中がベッドに触れる。押し倒されたのだ。

アリシアは狂気的な愛を欲する。狂気的な男性が好みなのだ。そしてジャックも、普通の甘い恋愛には満足できず、こうしてアリシアを求めてしまう。