愛を掴むまで

「玲音くん…」と呼ぶと玲音くんは「なんかあったか?」と優しく聞いてくれた。
その優しさにずるい私は泣き出しそうになってしまった。それで俯く私に玲音くんが「なあ!ちょっとこの後時間あるか?」と言われ私は頷くと、ある神社の裏にある空き地に連れてこられる。そこにはバスケットゴールが1つポツンとあるだけの空き地。
「ここ!俺の隠れ練習スポット」と教えてくれる。「そんなとこ私が来ちゃってよかったの?」と聞くと「俺悩んだ時とかなんか、むしゃくしゃした時必ずここに来てバスケするんだ」と教えてくれた。「で、どうした?」と優しく聞かれ私は泣きながら今朝のことを話した。