愛を掴むまで

その夜静かに過ごしていると晃司さんが「何かあるなら俺でよければきくよ」と私の頭を優しく撫でてくれる。
私はその手の温もりに安心して無意識に涙をながしながらお父さんのことやバスケが出来なくなってしまったこと。それを大切な幼なじみには言えずにいること。そして、誰にも気づかれないように隠していた湊への恋心全てを話してしまっていた。全て話し終えた後に晃司さんは優しく抱きしめて「そっか!辛かったね!頑張ったんだね」と慰めてくれて私達は抱き合ったまま眠った。