公然の秘密

柚愛は紙袋を荷物入れに置くと、
「もういいかな?」
と、小さな声で尾関に声をかけた。

「いいんじゃないか?」

それに対して尾関はイタズラっ子のように笑った。

柚愛は家族の方に顔を向けると、
「実は…皆様にご報告があります!」
と、宣言した。

「えっ?」

「何?」

両親と小桃はお互いの顔をあわせると、自分たちに視線を向けてきた。

柚愛はカバンの中からそれを取り出すと、
「妊娠しました!」
と、それーー母子手帳を見せた。

「えっ、ホント!?」

「お姉ちゃん、おめでとう!」

突然の報告にも関わらず、両親と小桃はまた祝福をしてくれた。

「それで生まれてくるのはいつなの!?」

小桃が急かすように聞いてきた。