公然の秘密

「柚愛さんとは彼女が働いているスーパーマーケットが自宅の近くにあったので、そこで知り合って親しくなりました」

「そうか」

自分たちのなれそめを話している尾関に対して父は返事をした。

「僕の一生をかけて、柚愛さんを幸せにしたいと思っています。

どうか、娘さんを僕にください!」

そう言った後、尾関が父に向かって頭を下げたので柚愛もそれに倣うように頭を下げた。

「顔をあげなさい」

父が言ったので一緒になって顔をあげた。

「柚愛をよろしく頼む」

そう言った父に、
「ありがとうございます!」

尾関はお礼を言った。

柚愛は尾関のことを認めてもらえたことと彼との結婚を許してくれたことにホッと胸をなで下ろした。