「夜ご飯ですか…」

わたしが言ったら、
「はい、夜ご飯です。

一緒にどうですか?」
と、高天原さんは言い返した。

「…はい、一緒に食べましょう」

えーっと…さっきまでのドキドキは何だったんだろう?

返事をしながら、わたしはそんなことを思った。

わたしが返事をしたのを確認すると、高天原さんはわたしと手を繋いできた。

えっ、えっ、えっ!?

当たり前のように手を繋がれて、わたしの心臓がまたドキドキとうるさく鳴り出した。

「何か食べたいものはありますか?」

「えっ、あっ…えーっと…」

この状況で答えられる訳がない!

「そんなに急がなくても大丈夫ですよ、ゆっくりと考えてください」

「は、はい…」

高天原さんが手を引いたので、わたしも歩き出した。