わたしはそんなにもお金がないと思われてるのか?

1ヶ月で使うお金は決めているけど、別にお金がないと言う訳ではない。

「あなたが少しでも俺に興味を持って欲しいので」

「えっ、興味?」

門谷さんはフフッと笑った後で館内入口へと向かったので、わたしは彼の後を追った。

興味って…まさか、そう言うことをする訳じゃないよね?

今回の件はそのための…じゃないよね?

「いや、考え過ぎか…」

我ながらたくましい想像力を持っているなと、そんなことを思ってしまった。

と言うか、門谷さんは何でセフレばかりにこだわっているんだろう?

特定の彼女を作ったこともなければ、いたこともないのだろうか?

性格はともかくとして…顔もいいし、スペックもいいのに、何で彼女がいないんだろう?