そして、それは、意外とすぐに分かった。



「総長!お誕生日、おめでとうございます!」





「…は?」



大きく掲げられた幕。


そこにはでかでかと、おめでとうございますという文字。


普段は殺風景なこの部屋は、風船や輪飾で彩られて華やかになった。


奥には美味そうな飯が並んでいるのが小さく見える。



…けど。


だめだ、意味わかんねえ。


少なくとも、俺、こんなことしてもらったことねえんだけど。



「仁」


俺の天使が気がついたら目の前に立っていた。




「誕生日、おめでとう」