「翔太くんがね…」

三玲と今、カフェに来ている。

「お待たせしたした。
キャラメルパンケーキとショートケーキでございます。」

店員さんが、注文した物を運んでくる。

「ごゆっくりどうぞ。」

三玲はショートケーキ、俺はキャラメルパンケーキを頼んだ。

「わぁ〜!」

三玲が目を輝かせている。
かわいい。

「これやるよ。」

「えっ、いいの?」

実は俺は甘い物が苦手だ。
なんで頼んだのか。
それは、三玲がずっとパンケーキかショートケーキで悩んでいたからだ。

「あっ、そういえばはるくん、甘い物苦手だったよね。なんか、ごめん。」

三玲の顔が一瞬しょんぼりとした顔になった。

「俺がこの店に入りたいと思ったんだ、三玲と。
だから、謝るな。」

「うん!」

三玲がまた、目を輝かせてショートケーキを一口食べる。

俺はスマートフォンを取り出して写真を撮る。


「なんか、撮った?」

「パンケーキを撮ったんだ。」

「いいな〜、私も撮ろ。」


三玲がショートケーキ食べている姿の写真を撮ったなんて今更言えない。