「ルルに聞きたいんだけど、僕はこれから何をしたらいい?」


ーー天国で会ったあの人には好きにしたらいいって言われたけど。

でもそれは僕にとって難しいことだった。
人間が大の苦手で、嫌いと言っても過言ではないほどの人間不信者には中々ハードルが高いのだ。


「逆に結雨様は何をしたいですか?
歴代の唯一神様は皆様ご自身の好きなことをしておりました。文明の発展を望む方、貧富の差を無くそうとした方、知識学に力を注いだ方等々さまざまでした」


ーーなるほど、人それぞれって訳か。
僕のやりたいことってなんだろう?

今まで何がやりたいとか、あれが欲しいとか思ったことない。
勉強も運動も人並み以上には出来たし。


「……あ。魔法、、ってこの世界にあるよね?」


頭の中を永遠に駆け走る無限とも言える情報の中に、その文字も確かに書かれていた。