ギルドマスターに部屋へと案内され、ソファーに座るよう言われた。
「さてと、私は回りくどいことは嫌いだから単刀直入に言おう。
君は何者だ?それに魔法で姿を隠しているけど、君の肩に乗っている"ソレ"は何かな?」
説明してくれるよね?と目を細めてこちらを見つめるギルドマスター。
ーー認識阻害の魔法は見破っていたか。流石冒険者ギルドの頂点に立つ人間だけあるな。
隠し通すのには無理があるか。この国で生きていくには彼の手助けが必要だしね。
……仕方ない。
「僕は何者でもないよ、強いて言えばただの旅人さ。
そしてこの子は相棒のルル。人目につくのを嫌がる子だから周りには見えないように魔法で隠してたんだ。」
ーー別に嘘は言ってない。多少語弊はあるけれど、完全に違う訳でもないのでセーフとしておこう。
ルルに掛けていたというか、ルル自身が自分に掛けた魔法を解除させ、その姿を見せた。
ルルの姿を見たギルドマスターは目を見開き、呆気に取られた表情をしていた。
