結雨side.
冒険者ギルドに帰ってきた僕は受付の人にクエスト完了の知らせと、急遽魔物を討伐したことを伝えた。
口だけじゃ信用してもらえないので、証拠品の切り取った魔物の体の一部を添えて。
もちろん元々の依頼品だったツムギ草もきちんと提出した。
「っ⁉︎ かしこまりました。
少しお待ちください。」
女性は驚きつつも証拠品を受け取り、何かをやりに僕を残してどこかへと行ってしまった。
10分か15分か、そのくらい経った後だろうか。
受付の女性は一人の男性と共に戻ってきた。
「君が魔物を倒したという少年かね。」
「…そ、うだけど。」
白髪が少し混じった初老の男性がこちらをジィッと見つめる。
何か言いたげな…、でも、言うのを迷ってるような…そんな感じが伝わってきた。
そんなジロジロ見なくてもいいじゃないかと内心思うがここは黙ってた方が良さそうだ。