結雨side.
ゲートは人気の少ない路地裏に繋がっていた。
繁華街の方へ出てみると、色んな店が構えており人々は楽しそうにしていた。
賑やかで活気もあって一目でここは良いところだと分かった。
「ギルドは、、あそこだね。」
少し周囲を見渡すと一際大きな建物があり、直ぐにそこが冒険者ギルドの総本部だとわかった。
「左様です。
受付の者にギルドカードの登録をすると伝えればスムーズに行えるかと。」
「うん、わかった。」
そして僕はギルドへと向かった。
冒険者ギルドと聞いていたからてっきりむさ苦しい所かと思っていたがそうでもないらしい。
掃除は行き届いてるみたいだし、皆んな和気藹々としていた。
受付へと向かい、そこにいた女性に話しかける。
「…ギルドカードの登録にきたんだけど。」
普段他人と喋らないから、いざ話すとなると緊張してしまう。
己の対人スキルの低さに痛感する。
「ギルドカードの新規登録ですね。
では、こちらの紙に必要事項を記入してください。」
女性は特に気にすることなく、僕に一枚の紙とペンを渡した。
紙には、登録に必要であろう事項が10項目ほど書かれていた。