…。
……。
………。
シンと静まり返った教室。
黒酉の命令を素直に聞き、黙って待機している一年B組の諸君は、校内放送が流れたと同時、強制的に黒酉の手によって連れて行かれた茨の帰りを待っていた。
しかし、非常ベルのパニックに加えこの状態が続くと、午前中の授業は殆んどオシャカになる。
黒板には赤いチョークで自習の文字。
黒酉の呪縛も本人が居なければ持続する事は無い。
そろそろ生徒達の緊張が解け、だれてくるのも時間の問題だ。
そんな中、百合絵はただ一人テンション高めを維持しながら教室で過ごしていた。
頭の上を音符が踊っていてもおかしくないくらい上機嫌だ。
その背中を黙って暫く見ていた出席番号19番・住吉桜は、徐に茨の机に移動し、百合絵に声を掛けた。
「ねぇ。」
「らんらんる~♪」
「ねぇってば。」
「ら…ぎゃあぁぁぁあぁぁぁっ!!」
一度目では、振り向きもしなかったので、二度目は声を掛けると同時に百合絵の両肩をポンっと叩いた。
すると自分の世界に浸りきりだったらしく、予想外の出来事に百合絵は絶叫と共に飛び上がった。
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シンと静まり返った教室。
黒酉の命令を素直に聞き、黙って待機している一年B組の諸君は、校内放送が流れたと同時、強制的に黒酉の手によって連れて行かれた茨の帰りを待っていた。
しかし、非常ベルのパニックに加えこの状態が続くと、午前中の授業は殆んどオシャカになる。
黒板には赤いチョークで自習の文字。
黒酉の呪縛も本人が居なければ持続する事は無い。
そろそろ生徒達の緊張が解け、だれてくるのも時間の問題だ。
そんな中、百合絵はただ一人テンション高めを維持しながら教室で過ごしていた。
頭の上を音符が踊っていてもおかしくないくらい上機嫌だ。
その背中を黙って暫く見ていた出席番号19番・住吉桜は、徐に茨の机に移動し、百合絵に声を掛けた。
「ねぇ。」
「らんらんる~♪」
「ねぇってば。」
「ら…ぎゃあぁぁぁあぁぁぁっ!!」
一度目では、振り向きもしなかったので、二度目は声を掛けると同時に百合絵の両肩をポンっと叩いた。
すると自分の世界に浸りきりだったらしく、予想外の出来事に百合絵は絶叫と共に飛び上がった。


