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 二学期が終わる、終業式。
 クリスマスが明けてすぐの金曜日に通信表を渡された百合絵は、完全に拗らせた風邪を疎ましく思いながら、可もなく不可もない通信表をざっと眺めた。
 帰りのHRが終わった後、黒酉に今日の部活を休む事を伝えると、軽く舌打ちをされたが、何かもうそういう事に慣れている自分が怖い。
 足取り重く校門を潜ると、背後からどやかましい声が響き渡ってきた。
「ユリユリユリユリ百合絵ちゃあぁ~~~~ん!!」