茨ちゃんは勘違い

シロサイが水浴びをしていたり、キリンが背の高い木に生えた葉をムシャムシャ食べている所等、比較的温和な草食動物を一通り見て回ると、茨達を乗せたバスは、「超キケン!猛獣コース」というライオンが今にも襲いかかってきそうな絵が描かれた入口に差し掛かった。

「やだ〜!超〜キケン!〜だって〜!アタシおしっこ漏らしちゃうかも〜!」
「大丈夫!僕がついているよ」
「え!?やだ、あんたアタシがおしっこ漏らす事を期待しているんでしょう!?」
「ちちち違うよ!」
「変態変態変態!スカトロ義和と同類!」
「あんな失禁野郎と一緒にしないでくれ〜!!」

木更津も大概ネジが外れている男だとは思うのだが、茨が規格外過ぎるのでマトモに見えてしまう。

他の客は、動物を目の当たりにする度に騒ぐ「ある意味」バカップルをいい加減疎ましく感じていた。