毒吐き幼なじみはときどき甘い。




『おまえが幼なじみとか、
恥ずかしすぎて誰にも言えねぇよ』


『ありがたくねーよ!お節介!』



突き放すくせに



『千花』


『そばにいてよ』



嫌いにさせてくれない、昴くんのせいだ。



昴くんのせいで、全部狂っちゃったんだ。




「忘れられるはずだったのに…
全然上手くいかない…」




昴くんのことを忘れられたら


今度こそちゃんと、さなちゃんの応援ができると思ってたのに。




「私、昴くんが好きだった。
忘れるつもりで言わなかっただけで、本当はさなちゃんを応援するつもりでいた。
でも、結局忘れられなくて、応援できなかった。

ごめんね、さなちゃん」



「……最初から、そう言ってくれればよかったのに」