ぽん、と頭を撫でてくれる雪森くん。
……あぁ…そうだ。
ゆきくんはいつだって、私に優しかった。
「……ふふっ、
ゆきくんって、小さい頃もこうやって頭撫でてくれたよね」
小さな怪我でも、慌てて駆け寄ってきて。
『いたいのいたいのとんでけー!
ちかちゃんをいじめるなぁー!!』
私が安心する言葉をくれた。
「昔のゆきくん、かわいかったなぁ」
「そうか?
俺は昔も、千花ちゃんの前ではかっこよくいようとしてたんだけど」
「かわいかったよ」
いつも笑顔で、太陽みたいだった。
ゆきくんといると、私も笑顔になれた。
「今も昔も、
ゆきくんがいると安心する」



