先輩は無自覚すぎるということ。

自分の可愛さに気づいてないあまり、告白の

意味も分からず、いつも『いいですよ。どこに

付き合いましょうか?』と言っている。

まあ、僕じゃない他の男と付き合うとか

考えられないけどね。もしそんなふうに

なったら...........

まあ、こんな感じで今日も放課後に先輩は

呼び出されている。僕という彼氏がいるのにも

関わらず、笑顔で『ちょっと用事で呼び出さ

れたから行ってくるねー!』と言い、教室を

飛び出していった先輩には、後でお仕置きを

するとしようか..............。



しばらくして先輩が帰ってきた。

「ねえ、どうしよう、裕貴くん。」

先輩は赤い顔をして図書室の扉を開けると

言った。何かあったのだろうか。

そんな心配をしていると

「告白、されちゃった.........」

へぇー、先輩ちゃんと意味理解出来たんだー。

焦りはあったが、それよりも告白の意味を
理解した驚きの方が圧倒的に多かった。

「ちゃんと、ふってきましたか?」

僕は言った。すると

「うーん。一応、『彼氏がいます。』って
言ったけど、そしたら『じゃあ、親友
からでも!!』って言われて断れなくて...」

僕の心には闇ができた。彼氏がいるのに

親友?おかしすぎて笑えても来る。

「へぇー、ちゃんと断らなかったんですね。
先輩は悪い子だなー。」

こうなったら容赦はしない。''俺''を怒らせた

先輩のバツだ。

「でも、大丈夫だよ!裕貴くん!
なんかされた訳でもないし......」

俺が怒ってるのに感づいたか、焦りながら

弁解をはじめた。

「だからね、そんな.....んぅ..ちょ..まっ..
はぁ........」

必死に弁解をしていた、未来の口を俺は塞ぐ。

「俺は言ったよな。俺以外の男とつるむなと
あれほど....。こうなることが分かりきって
そんなことを言ってるんだな。未来は悪い子
だな。」