母に引き留められ、私は家を出たくても出れないでいた。



「華お願いだから早まらないで、お腹には赤ちゃんいるし、


勇人が来るまで待ってて。」



私の腕を離さない母。



その時母の携帯が鳴る。



母が出た。



「華一輝君よ。」



母が私に携帯を渡す。



私は何も言わず携帯を切った。



どうして一輝は私を追っかけてくれなかったの?



悔しかった。今だってすぐ帰れるはずなのに。



又携帯がない鳴る。



私は耳を塞いだ。



嫌だ一輝の弁解なんて聞きたくない。



勇人さんが帰って来た。



勇人さんは私を抱き締めてくれた。



今沢田から連絡をもらった。



『由利香さん自殺を図ったらしい。今沢田が病院へ連れてっている。


あいつが生徒思いなのは分かる。


たけどあいつのその優しさが華ちゃんを苦しめている。


今回は沢田にお仕置きしないと駄目だな。


華ちゃんの家出俺が手伝うよ。


来月肇さんが帰国するから、上の階の部屋借りてあるんだ。


その部屋を使うといい。


華ちゃんが気が住むまでプチ家出すればいいよ。』