一輝の携帯に何回もかけても出ない。



私の不安が一気に押し寄せる。


このままここで一輝を待ってるだけじゃ駄目だ。


私は隣にいる母に電話をした。


あいにく勇人さんはいなかった。


私は事の内容を説明して、夕顔の事を頼んだ。


そして私は母が呼んでくれたタクシーに乗り、


冬馬から聞いた住所を便りにマンションに向かった。

すぐにマンションに着いた。


一輝と由利香さんに何かあったとかより、


私は一輝を連れて帰りたかった。


冬馬の部屋を確認すると、私は402号室に向かった。

インターホンを押しても反応がない。


私はドアノブに手を掛けた。


鍵が開いている。


私はこんばんはと声を掛けながら玄関に入った。



部屋の中から声が聞こえる。


『由利香落ち着け話し合おう。』


【嫌私を抱いて。どうして私じゃ駄目なの。


何であんな女なの。あの女冬馬にも色目使って、


お腹にいる子だって誰の子か分からないじゃん。】


『由利香いい加減してくれ。華はそんな女じゃない。俺は帰る。』


【嫌帰さない。抱いてくれるまで帰さない!】