冬馬が何処か遠くを見ているような目をする。



「冬馬は好きな人いないの?」



暫く無言の冬馬。



『前はいたけど今はいない。』



何でそんなに切ない顔するの?



「冬馬私たちの出会いも何だか不思議だよね。


冬馬は一輝の生徒だから私と一緒みたいなもの。」



冬馬が呆れた顔した。



『華はもう沢田の奥さん。俺は生徒だから立場が違うよ。』



たけど私冬馬の闇を見てしまったんだよね。



そしてお節介な私はどうしても、冬馬の闇を取り除いてあげたかった。



「冬馬私たち友達になろうよ。


年も近いし、どうしても冬馬をほって置けない。


だからさ。助けてほしい時私を呼んで!」



『華も沢田と一緒でかなりお節介だよな。


妊婦の華に頼ったりしねぇよ。


俺の事なら心配いらない。

俺はずっと一人で生きて来たから平気。


華の気持ちは嬉しいよ。


だからずっと友達でいてな。』



冬馬とは友達だよ。



一輝に話したら驚くだろうな。



一輝には冬馬がお見舞いに来た事も話してなかった。