「うん、嫌いではないよ… 」 これははっきりと言える。 痛い治療された後は嫌いとか思うこともあるけど、結局嫌いになれないんだよね。 治療以外ではすっごく優しいし、いっしょにいると落ち着く。 それに診察している時の樹先生はちょっとカッコイイ… キーンコーンカーンコーン…。 樹先生のことを思い浮かべているとチャイムが鳴ってしまった。 「ま、好きだと認めたら教えて!」 そう言って、紗希はにっこり笑って前を向いた。