そんな感じで、樹先生とご飯を食べることになってしまったわけだけど…

手が進まない。


私の目の前にはお粥と魚の煮付けとサラダとデザートの果物


どれも美味しそうで嫌いなものなんてないのにな…


減らないご飯をジッと眺めているとすでに食べ終わった樹先生に声をかけられる。


「叶花ちゃん、食べられる? 」


「無理かも、ごめんなさい… 」


「そっか…でも、全部ひと口づつだけ頑張ってみようよ。今日も注射するのは嫌でしょ? 」


昨日の注射は痛かったし、当然嫌だからうなずく。