樹side


手術後に眠ってしまった叶花がなかなか目を覚まさないので、抱っこして和樹先生の車まで連れていく。



「お疲れさま。樹、今日は本当にありがとう!
休みの日なのにこんなに暗くなるまで 」


「いや、手術したのは和樹先生で俺はただ叶花の側にいただけですよ 」


「叶花の精神状態を考えるとそれがなかったらきっとできなかったから助かった。
手術終わってから慰める役も樹だし…」


苦笑いをする和樹先生は少し寂しそう…


そんなに落ち込まなくても…

叶花が最近思いっきり甘えてくるのは俺だけど、和樹先生は間違えなく叶花にとって特別な存在だと言う事は見てて分かる。


「樹、2週間後も大変になるけど、よろしく 」

「抜糸ですね (汗) 」


今日縫ったわけだから当然糸を抜かないといけないわけで…




2週間後、叶花ちゃんが抜糸のことを知って大泣きしたのは言うまでもなかった。