「怖くなるから腕絶対見たらダメだよ 」


見なくたって怖すぎなくらい怖い。

いっそ切られている腕でも見て気絶した方が楽なんじゃないかと思っても、そんな勇気なんてないし、見るつもりもない。


「い……樹… 」


「大丈夫だよ。いっしょに深呼吸してみようか…ゆっくり吸って 」


「叶花、痛くなったりはしないからリラックスだよ 
苦しいのなくすために少し強い薬を入れたから気持ち悪くなったりしたら教えてね 」


そう言われてとうとう始まってしまった。


「うっ………ぐっ  」

痛みはない。でも硬いもので腕を思いっきり押されるような感覚がある。