叶花side 麻酔の痛い注射が終わりカチャカチャと音が響く。 いよいよ始まってしまうんだな。 全力で抵抗したいのになんだかボーッと身体がふわふわする感じで動けない。 しかも最悪なのが「眠っちゃおう 」て言われても眠れない。 眠いような気がしても恐怖心はMAXでどうにもできないよ。 「叶花、これ痛くないよな? 」 「……… 」 「大丈夫みたいだな。よし、麻酔が効いたみたいだし初めて行こうか 」 和樹くんのその言葉で今までお腹にあった樹の手が私の腕に移動してしっかりと固定される。