紗希は帰っちゃうし、吸入があるなんて聞いてないもん 隙あれば逃げようと考えてしまうけど、全く隙を見せない2人 左手を和樹くんに右手を樹先生に持たれて、引っ張られながら処置室へ… 「叶花ちゃん、ここ座ってね 」 「やだっ! 」 「一人で座れないなら小さい子みたいに抱っこしてもらって座る? 」 「叶花、俺が抱っこしてあげるから頑張ろう? 」 「グスッ…一人で座れるから離して 」 涙を流しながらも椅子に座ると樹先生は吸入器を口元に持ってきた。