「大丈夫やって。うちらの絆は【永遠】よ。やから、安心して!いつでも連絡し!」
涙でぐじゃぐじゃな私の顔を優しく撫でながら笑いかけてくる大切な友達。
親の転勤で、赤ちゃんの頃から住み慣れた町から引っ越すことになってしまった。
そう伝えられたのは、卒業式の次の日でそこから春休みが終わる前の日まで私は遊び尽くした。
引越しは結構前から決まっていたようだった。
高校は、転勤先の近くの高校だった。
受験の時になんでこんな遠いところに?と思ったが学力的に合っていたし親に逆らうのも気が引けたのでそこにした。
高校はみんなと離れても休みの日は遊べると思っていたし。
今私が住んでいるのは、とある離島。
これから向かうのは、本土だ。
本土のなかでも都会の方になってしまうので離島に戻るためには半日かかってしまう。
「泣くなって〜!永遠の別れじゃあるまいし。またいつでも戻っといで夕の居場所はここよ!」
小さな船乗りばには、私と見送りしてくれる彼女ら3人。
4人だけの空間に【ボー】と重く汽笛が響いた。
私たちの間を引き裂くように強く重く鳴り響いた。
「行ってらっしゃい。夕。またね!」
そう言って出会った時と変わらない優しい笑顔を向けてくれた。
「ありがとう。またね!」
そう言って私は船の中へ吸い込まれた。
しばらくして船が出発した。
どんどん小さくなっていく3人。
誰が誰なのか見分けがつかなくなるまでずっと彼女たちを見ていた。