その日は、とても憎たらしいほど星が輝いている日だった。
涙と星が重なっているなんて、
そんな綺麗なことではない...


ただ、苦しい、息が詰まる、

ただただ...悲しみだけがッ、後悔だけがッ、悔しさがッ、腹の底から全身に行き渡るように、ドロドロと湧き出てくる。


全部、私が悪いのに。
私が伝えなかっただけなのに。

ただ、それだけだったのに...

都合の悪いことはもみ消して棚に上げる。



でも、だけど、仕方ないじゃない。

誰かのせいにしなかったら、
すぐに壊れそうなの。


「…………痛い」


ポツリ

誰にも聞こえない何かの叫びを私はそっと呟いた。
──────光輝が死んだ。


それは中学二年生の冬のこと。
誰かに殺されたわけでも、
不幸な事故に遭ったわけでもない。

















光輝は自ら命を絶ったのだ。

















遺書も日記も何もかも遺さなかった。
何も言わずに死んでしまった。


まるで光輝を迎え入れるかのような星々が降り注ぐきれいな夜空のもと宙を舞い、彼は静かに一人で亡くなった。



信じられなかった。


信じたくなかった。


わからなかった。


わかりたくなかった。


受け入れたくなかったッ。

それが怖かった。

光暉がいなくなってしまったという事を、信じたくなかったんだ。



私と光輝は幼稚園の頃からの幼馴染で、

彼の家族以外では、私が一番彼を知っているつもりだった。


……なのに、誰にも何も言わず、彼は死んだ。


なんで?
何も言ってくれなかった。
相談ひとつしてくれなかった。

君にとって私は、そんなに頼りない存在だった?

……私の事、好きじゃなかった?嫌いだった?



ぐるぐると思考回路を巡らせようとしても、
思考は円を駆け回るだけで新しい道へは入らない。



ねえ、光輝。
わたしね。





好きだったよ。





あなたのことがすっごく好きだった。

なのに、ねえ


「|《光暉》……」


どうして───────……