すてきな天使のいる夜に~3rd story~

ーside 沙奈ー



明るい日差しに照らされ、私は目を覚ました。



傍には紫苑が手を繋いでベッドに頭を預けて眠っていた。



「風邪ひくのに…。」



だけど、そんな紫苑の優しさに心が温まる。



昨日は、寝る前まで翔太がそばにいてくれたんだよね。




大翔先生も、当直で自分の仕事もあったのに紫苑達と一緒に私の元へ来てくれた。




「ん?沙奈…。起きたか。」




まだ眠そうな紫苑が、私の頬に手を当てる。




「紫苑。まだ眠そう。」



私の頬に触れる手が、やけに温かく私も紫苑の手に自分の手を重ねた。



「沙奈…。それは可愛すぎる。」



触れていた私の手を引き寄せ優しく包み込んでくれた。



「沙奈、体調はどう?昨日より、楽になったかな?」



「うん。体もだいぶ軽くなったよ。」



この優しい腕の中と、優しい柔軟剤の香りが私の心にあった大きな不安をかき消してくれていた。




「心配なこともないか?


沙奈が抱える不安を、一緒に背負っていくから。


俺の重荷になるとか、迷惑をかけるとか考えなくていい。


沙奈にかけられる負担は、責任持って引き受けるから。



思ったことは包み隠さず話してくれていい。



前に話したよな?言いたいことを言えない関係なんて望んでいないって。



そんな薄っぺらい気持ちで、沙奈を引き取ったんじゃないって。



だから沙奈。今すぐにとは言わないしゆっくりでいいから、自分の縛り付けた心を解いてほしい。



俺や、翔太、大翔を信じて話してほしい。」




紫苑は、私がまだ全てを話すことに抵抗があると気づいてくれていたんだ。




前より自分の言葉で、自分の気持ちを話すことができるようになった。



それでもまだ、心の中で躊躇うことがあっていつもブレーキをかけていた。




これ以上話したら迷惑かなとか、どう思われるんだろうって不安で話せないこともたくさんあった。




もうずっと前から、紫苑達を信じている。



この人たちは、自分のそばにいてくれることにも気づいている。



裏切ったりしないことに気づいていたのに…。



「紫苑、ありがとう。


私、もうずっと前から分かってた。


紫苑と翔太は信じてもいい人だって。


だから、2人に着いてきたんだよ。


あの時の私は、きっとその気持ちに気づいていなかったかもしれないけど。


今ならはっきり言える。


そうじゃないと、2人と一緒に生きていくことを選んでないと思うの。」




暗闇の毎日から救い出してくれた2人を信じて、今まで生きてきた。



どんな診断をされたとしても、2人がいれば乗り越えられる。



「沙奈…。ありがとう。


検査の結果を聞くのは、怖いと思うけど一緒に乗り越えよう。


沙奈をこの手で守っていくから。」




広い心で、私の全てを受け入れようとしてくれる紫苑と翔太、大翔先生がいる。



強い味方が、3人もいてくれれば私はきっと大丈夫だよね。



これからも一緒に生きていきたいから、病気から逃げず受け止めよう。




私には、そばにいてくれる人がいるから。