「確かに貴方は優秀だ。全てにおいて努力して完璧にこなして頭脳や立ち振る舞い、次期社長になるには申し分ありません」



スパルタ上司は真剣な顔つきで
淡々と思ってることを口にする



「それなら何で?何で俺じゃなくてこいつなんだよ!?」



酷く苦しそうに悲しそうに
顔を歪ませて俺を指差す昴さん



「わかるでしょう?貴方なら。貴方には足りないものを彼は持っているのですよ、昴お坊ちゃま。」



スパルタ上司は急にふわっと笑うと
昴さんのことをお坊ちゃまと呼んだ




昴お坊ちゃま?
どういうことだ?



「俺に足りないもの…分かってるよ…。分かってんだよ、そんなこと!!でも、だけど…もう、戻れないんだよ!



復讐だと思い込ませることで、突っかかることでしか自分を守れなかったんだよ!




じゃないと…だって…傷つけた意味ねーじゃん…ほんとは自分の親が悪者だなんて…」



え…?
昴さんの言葉に耳を疑った
昴さんの両親が悪者?



ステージ上でわけのわからない
会話が繰り広げられ俺も従業員も
唖然としていた



「お兄ちゃん!!お母さんたちが悪者なんてどういうこと?」



そんな中、ステージ袖で見ていた要が
勢いよくステージに飛び出し兄の
昴さんに詰め寄ったーーーーーーーー。