「俺のせいで、ずいぶん辛い思いをさせたな…裕也。」
そう言って俺を抱き寄せる
父さんの手は暖かくて涙が出た。
ガチャと音がして
誰かが部屋に入ってきた
扉に視線を移すと
そこには母さんがいて
「ゆうちゃん」
嬉しそうに寂しそうに
微笑んでいて
俺は父さんの胸の中から
飛び出すと母さんに思い切り
抱きついたーーーーーー。
傍から見れば18歳にもなる男が
自分の母親に抱きついてたら
とんでもない光景だけど
今は本当そんなことどうでもいい。
抱きしめた母さんの身体は
あまりにも細くて
「母さんちゃんと食べてる?細すぎだよ」
「うふふ…実はあんまり。でも、これからは何だかしっかり食べられそうな気がするわ」
そう言ってにっこり微笑む
母さんもやっぱり俺の母さんで
母さんを父さんのとこまで誘導し
2人を横に並べると
俺はその目の前に立って
思い切り頭を下げる
「生意気な事言ってごめんなさい!俺はやっぱり父さんも母さんも大好きだから…一緒にいたいんだ!こんなバカでアホな息子だけど…よろしくお願いします!……でいいのかな?」
顔をあげて確認すると
2人は驚いて目を見開いて
しばらく固まっていた
なんかちょっと…
いや、かなりだいぶ恥ずかしいな。
なーんて思っていたら
突然ぎゅっと抱きしめられた

