昴さん…
貴方はこんなにも多くの
人に愛されてるんですよ
それをこの先ずっと
何があっても忘れないで…
俺も忘れません。
昴さんのしたこと
許せませんけど…
でも、俺も昴さんが大好きだから
俺は昴さんと鮫島上司の
いる場所へ向かう
俺の気配に気づいた
鮫島上司がスっと
昴さんから離れ
俺に会釈をする
「ゆうや…」
力ない声で申し訳なさそうに
目を伏せる昴さん
そんな昴さんに
「昴兄さん」
優しくふわっと笑って
微笑みかけたーーーーー。
昴さんは俺が口にした言葉に
驚いてバッと顔をあげる
俺…ひとつだけ思い出したんだ…。
遥か昔、まだ俺が3歳ぐらいの頃
やっと喋れるようになった俺に
優しく微笑みかける昴さんと要
3人で仲良く手を繋いで
たくさん遊んで走り回って
俺が無邪気に笑って
「昴兄さん」 って呼んで
昴さん嬉しそうに
「裕也」 って呼んで
頭を撫でてくれた
そんな懐かしさを込めて
それより何より愛を込めて。
「昴兄さん…一緒に帰ろう?日本に。」
精一杯の笑顔を向ける。

