今日も君に恋焦がれる

その時はとりあえず噛まないようにと必死だった。



「あ、七瀬です。何かわからないこととかあれば気軽に聞いてもらって大丈夫なんで」



と笑いかけられた瞬間もうダメだと思った。


一瞬にして気持ちを奪われた。


ドキドキドキ…と加速する心臓は部屋に戻っても治ってくれなかったことを今でも覚えている。


だけど、当時の胡桃先輩は俺なんかにちっとも興味を示さなかった。


大抵の女はそれなりに堕としてきたけど、胡桃先輩は全くすぎてあの頃は必死だった。