今日も君に恋焦がれる

あー、泣けそう。



「胡桃、今日飲み行こっか」


「……そんな気分じゃないの…ごめん」



飲んで忘れたいけど、飲んだら余計虚しくなるのが見えている。


それに飲んだって現実は何も変わらない。



「そんなに真宮くんと付き合ってるのがつらいならもう別れたら?」


「え?…」



葵くんと別れる…?



「それもひとつの手よ。離れてお互いの大事さに気づくってこともあるしね」



ううん。その大事さに気づくのはわたしだけだ。


葵くんにはもう他がいる。


わたしの大事さなんて気づくどころか忘れるだろう。