隣の部署に着くと、葵くんにバレないように存在を消して葉山さんを探す……がいない?まだ出勤してないのかな?


と諦めかけた時だった。



「七瀬さん?」



名前を呼ばれ振り向くと、そこにはお目当ての葉山さんが。


その葉山さんを葵くんからの死角へと連れ出すことに成功。



「突然すみません」



と頭を下げた。



「どうしたの?」



事情がわからない葉山さんは顔を覗き込んでくる。



「昨日のことなんですけど。みんな残業だったんですか?」


「え?あ、そうそう。今マックスで忙しくてね」